ウーマンコム ブログ

中国人バイヤーによるマカの買い付け

日本だけでなく、アメリカ、ヨーロッパでも大人気のマカ。
そのマカ人気に、ついに中国が目をつけたようです。

現地アンデス高地ボンボン高原に、中国人バイヤーが買付にきているとのこと。
これがペルーで問題になっており、ニュースで報道されました。


スペイン語なので、分からない・・・ウーマンコムにて翻訳しました。こんな感じの内容です。


00:02
(女性キャスター)
私たちの国には私たちが必ず守らなければならない恵みがあります。そのひとつはマカ。不妊治療や精力回復、ある意味では若返りといった、とても重要な効果をもたらす根です。

しかしながら最近、マカが文字通り「盗まれて」いるのです。なぜなら、法律で種子や未加工の状態での輸出が禁じられているにもかかわらず、フニンの草原では紙幣を握った大勢の中国人がマカを買い、それを密輸で持ち出すという行為をはじめています。トラックに乗せ、国境を越え、そうして中国までたどり着くのです。

彼らは私たちの種で何をしているのでしょうか。私たちの根で何をしているのでしょうか。私たちにとっては悪いことばかりです。バレリー・バスケス・デ・ベラスコのリポートをご覧ください。


00:58

フニンから報道、中国のマカの脅威

(ナレーター)
マカ。インカの人々が神々からの贈り物と考えていたアンデス原産の植物です。生殖能力、身体および精神能力を高め、エネルギー源として、またホルモン調整の効果があります。

マカは4千年以上もの間アンデスの住民に使用されています。そして現在、その多くの効力により、ペルーに着いたとある外国人団体の欲を目覚めさせました。マカをごっそり持っていくという欲です。


(記者)
あなた方はなぜフニンにいるのですか?
(中国人女性)
観光のために来ました。ワンカヨから入って、ここを通りました。
(記者)
なるほど。ではなぜマカの農園にいるんですか?
(中国人女性)
ここに来るときにここでは何が有名なんですかって聞いたんです。そしたらマカがあるって。だから見に来たんです。
(記者)
ああ、見に来たんですね。マカで仕事をしているわけではない?
(中国人女性)
違います。
(記者)
本当に?さっき別の人に聞いた話では・・・
(中国人女性)
いいえ、観光客として来て、見に来たんです。


(ナレーター)
フニンの高地は海抜4105メートルで、寒さが血液を冷やし、酸素が薄いところですが、ここで中国人を見つけることは珍しくありません。何十人もの男女が、休暇だと言いながらアジアの大国からイチュとマカしか生えないような冷たい草原にやってきて、マカの2014年収穫分の乾燥作業や計量を監視するのです。これは10年前にペルーの特産物と宣言された、私たちの貴重な根です。

問題は、彼らが加工されていない自然のままのマカを持っていってしまっていることです。つまり違法に、主にボリビアとの国境線を通って、誰にも捕まらずに。


(記者)
別の人に何て言われたと思います?あなたが買ってるって。
(中国人女性)
でも何も買ってません。それは私のものじゃない。
(記者)
はい、でもあなたはこれからマカを買うのですか?
(中国人女性)
食べるために何キロか買う。
(記者)
食べるために?それとも中国に持って行くため?中国に輸出するんですか?
(中国人女性)
なぜ答えなきゃいけないのかわからない。あなた警察でもなんでもないでしょ。
(記者)
私たちは記者です。それで商品をどこに持って行くのか聞いているんです。
(中国人女性)
まだ買ってもいないし、私の持って行きたいところに持って行くわよ。
(記者)
どこに持って行こうと考えているんですか。
(中国人女性)
まだ彼らと相談してないからわからないわよ!
(記者)
どれくらいの量を買うつもりですか?
(中国人女性)
・・・


(ナレーター)
マカの生産の流れ、何十年も研究、改良、国際市場での広告を重ねて来た努力が、たった3ヶ月で崩れてしまいました。今年の収穫のほぼ全てが、中国人により農家から直接購入されています。彼らは農家たちが国内市場の価格と対応に不満であることを利用して、価格を法外に上げているのです。

(ホセ・ルイス・シルバ 元外国貿易・観光大臣)
中国人たちは今日高額を払っている。でもそれは明日は売れないということを意味します。今日はごちそう、明日は空腹ということです。

(ナレーター)
これにより、マカを加工するペルー企業との契約のほとんどが履行されないという状況が発生しています。健康に良い無限の効能があり、世界中で評価されているペルーの生産物が、誰も何もしないまま、ペルーを出てしまっています。私たちのマカがそっくりそのまま、フニンの歴史的な草原から香港に向かい、完全に無処罰で持ち出されているのです。


(記者)
持ち出しは禁止されているのに、なぜ彼らは嘘をつくのでしょうか。
(ペルー人女性)
禁止されています。
(記者)
でも彼らはこのまま生の状態で持ち出している。
(ペルー人女性)
うん・・・禁止となっているんですが・・・あとで加工するんでしょうか。



04:33

我らがマカを違法に何トンも輸出する中国人

(オスワルド・カスティージョ 農家および経営者)
中国で作られるマカは私たちのものとは似ていませんが、でも残念なのは種子を国から持ち出されていることです。これについては我々の生産者たちにも、誰にでも種を売るもんじゃないって言いたいですね。

そういう意味では、私たちはもう少し国家主義的であるべきです。
私は中国に行ったことがあり、中国では彼らが生産するジンセン(人参)の種を売ろうだなんて決して考えもしないんです。もし外国人に売ったり違法に国から持ち出したりした場合は、死刑とはならないまでも、少なくとも終身刑の罰が与えられるんです。


(ナレーター)
フニンの町を通る高速道路の短い道のりの中で、卸の中国人に出会うことは難しくありません。脅されていると感じたのか、身ぶり手ぶりで、我々のカメラの存在が気に入らないと示しました。また、それよりはましな態度というべきか、こんなに遠くまで来た理由について何度も嘘を言われました。

(記者)
あなた方はここフニンに住んでいるのですか?
(中国人男性)
いいえ、観光です。
(記者)
観光ですか。こんなにたくさんの中国人が観光でフニンに?
(中国人男性)
そうです。
(記者)
すごいですね。あなたもマカの仕事をしているんですか?
(中国人男性)
いいえ。旅行です。
(記者)
旅行で。いつからリマにいるんですか?
(中国人男性)
5年です。
(記者)
5年!ペルーに住んでいるんですね。どんなお仕事を?
(中国人男性)
チャーハン屋です。
(記者)
マカって何か知っていますか?
(中国人男性)
フルーツ?違うか・・・知らない。

(記者)
なぜこんなにたくさんの中国人がフニンにいるのですか?
(ペルー人男性)
マカを買いに来ているからです。


(ナレーター)
彼らはトラックやワゴン車に乗って、マカの乾燥場と呼ばれる場所を回ります。数少ないレストランに集まっていて、オロヤ市からタルマ市まで、どこにでもいます。私たちの中部山岳地帯の高地は、ペルーのマカを貪欲に求めるアジア人によって占領されているのです。

(記者)
フニンの高地では、この小さな植物が育ち、土の中で約8ヶ月間育った根を隠します。このようにしてマカが育つのです。

(ナレーター)
ここでは化学薬品も農薬も使わずに栽培されます。つまりオーガニックです。トン単位で収穫され、ペルーには8種類の色のマカがあります。ここ数ヶ月で起こっているブームにより、フニンのますます多くの土地がマカの畑として使われるようになると期待されています。

この上なく良いニュースであるはずですが、この輝く展望は、さらにもっと大きな危険をはらんでいます。


07:17

中国のマカの脅威。生で持ち出し生産に危険を与える。

(セナイド・ロペス・チャクチャ マカ農家)
これがマカです。見ていただいたらわかるように、土地の栄養を強く吸って、土地を枯らせてしまうんです。だから今から2年後3年後、収穫が2度行われたら、この土地はその後10年間育てられなくなってしまいます。これは困ることで、対策をしなければならない。これは毎年続けて永続させないといけないんですよ。

(記者)
収穫の後、マカは乾燥の工程に入ります。ここで自らの会社を持つ農業家であり、フニンのマカ生産者協会代表でもあるエルビラ・ジャノスが、今年5月に中国人が来るようになってからなぜこんなにも状況が変わっているのか、話してくれました。

(エルビラ・ジャノス)
私たちはリマの販売者だったのですが、中国人たちはここのことを知ってからリマの企業には行かず、直接ここの生産者のもとに来るようになりました。そしてここでマカを注文するんです。


(ナレーター)
奇跡の根マカを直接扱う労働者にとって、この誘惑は巨大です。何年間もビジネスを維持するペルー企業が買っていたところ、現在農家たちは中国人から、普通のマカの場合そのおよそ4倍の金額を受け取っています。そしてその多くの場合、税金は支払われません。もとの価格の約8倍も上がっているものもあります。

マカの市場は混乱状態です。そしてフニンを歩く中国人たちは、彼らが正しくないことをしていることを知っています。


(記者)
買ってる!あなた、買わないって言ってたじゃないですか!
(中国人男性)
買わない、買わない。
(記者)
でも彼女(=ジャノス氏)が買うって言ってますよ。マカを買いたいんですか。
(中国人男性)
ほしい、はい。全部、生で
(記者)
自然の状態で。
(中国人男性)
そう、生が好き・・・
(記者)
どうやってマカをペルーから持ち出すんですか?
(中国人男性)
あ、わからない。知らない。知ってるのは、フニンとても良いところ。
(記者)
嘘つかないでくださいよ。
(中国人男性)
違うよ、おれたちの仕事はチャーハンレストランだ。


09:52

マカの密輸。バイオパイラシーのおそれ。

(ホセ・ルイス・シルバ 元外国貿易・観光大臣)
もしマカが法律が忠実に尊重される国で育っていたとしたら、こんなことにはなっていなかったでしょう。なぜなら海外から来た人が請求書もなしに買い、禁止されている遺伝資源の取り出しを行うことはできないはずだし、契約を結んでいる人が、彼らが商品を買えるためにその取り決めを破ることもできないはずです。さらに彼らは現金を持って買いにきています。銀行法もあるはずなのに。


(ナレーター)
フニンの草原での滞在中、我々は一度も警察のパトロールを見ませんでした。そして農業当局は我々の疑いを認めました。誰も状況をコントロールしておらず、これは今や公然の秘密となっています。

中国人たちはフニンの草原の中を、それが自らのものかのように動き回っています。交渉し、監視し、種を探し、現金で払うのです。

私たちのものをごっそりと持ち出しているなんて気付かないかのように、公然とふるまっています。これは税関犯罪取締法が定める密輸にあたり、禁固刑で罰せられることになっています。しかしここでは、誰も何も言わないのです。


(ホルヘ・テヘダ フニン農業庁長)
何人かとは話をしようとしましたが、秘密を持っているようなかんじでした。

(記者)
質問すると何と答えるんですか?

(ホルヘ・テヘダ フニン農業庁長)
いえ、単純に、逃げようとするんです。

(記者)
これまで何トンぐらいが未加工で国から持ち出されたかご存知ですか?

(ホルヘ・テヘダ フニン農業庁長)
2013年-2014年期の全体の生産量がだいたい4,500から5,000トンです。その中で2,000トンを超えるかなりの量が国から持ち出されていると思われます。


(ナレーター)
この鎖は長く、運送業者や警備員が関わっているはずですし、農家によると管理当局への支払いも行われているとのこと。ペルーのマカを購入する中国人たちは1キロあたり約4ドルの贈賄を行っている計算になります。

これでどのようにして積荷が国境を越えているかが理解できます。国家レベルの警告を受けて管理されているはずの国境は、密輸防止局長によると、実際には濾過器のように密輸者を通してしまっているのです。


(アルナルド・アルバラド 税務監督庁密輸防止局長)
越境ルートに関する政策は外務省が定めますし、それに公式に越境通路とされていない場所もあります。南部のボリビアとの国境は広大なので、もしかするとこのような商品の密輸に使われている抜け道があるのかもしれないですね。

(記者)
でもこれは税関だけの問題ではない?

(アルナルド・アルバラド 税務監督庁密輸防止局長)
その通りです。様々な機関が関わっていますからね。


(ナレーター)
ここ数日、税務監督庁の監査が行われていますが、現在のところ密輸されかけていた未加工マカは約5トンしか押収されていません。すでに持ち出されたであろう2,000トン以上のうち、たった5トンです。国家バイオパイラシー対策委員会がこの件について調査したところ、状況はさらに深刻でした。170ものマカに関する特許書類が存在することがわかり、その半数以上である92が、中華人民共和国の特許庁に属していたのです。それをヒントに調べていくと、おそらく遺伝子組み換えが行われていて質はある程度下がるとはいえ、中国は現在ペルー2倍の量のマカ栽培を行っています。


13:21

不法に持ち出された2千トンのうち5トンだけ押収

(アンドレス・バジャドリッド バイオパイラシー対策委員会)
中国の雲南省では、10,000ヘクタール前後のマカ栽培が行われています。来期には15,000ヘクタールに増えると言われており、これは国内生産の2倍にも3倍にもなる数字です。

(記者)
国内生産は5,000ヘクタール・・・?

(アンドレス・バジャドリッド バイオパイラシー対策委員会)
はい、おおよそ。1年で。

(記者)
そして今、中国では10,000ヘクタール栽培されている。

(アンドレス・バジャドリッド バイオパイラシー対策委員会)
1万ヘクタール。そうです。中国で第三者がマカを栽培するためには、ペルー国家との契約が必要です。

(記者)
彼らはそれがあるんですか?

(アンドレス・バジャドリッド バイオパイラシー対策委員会)
我々が調査した限りでは、ない。


(ナレーター)
インターネットで販売されている中国のマカは、このようなものです。明らかに私たちのものより小さいですが、ペルー原産の根なので、この中国産マカは国境から持ち出された種子からできたものか、栽培された根であることは想像に難くないでしょう。

最も懸念されるのは、現在中国は質の低いマカを生産しており、だからこそペルーのマカを大量に買い続けているわけですが、実際にはすでにマカの遺伝子改良に関する特許が中国に7つあるのです。私たちが与えてしまっている利益のおかげで、中国がペルーにマカを売り始める日は、意外と早く訪れるのかもしれません。


(オスワルド・カスティージョ 農家および経営者)
忘れてはいけないことは、中国は何でも一気に、大量に行おうとする国で、特に、自国政府の支援を受けて行っているということ。ペルーにはないことです。残念ながら我々ペルー人農家は、自力で戦わないといけないんです。

(記者)
私たちがマカを失うということもあり得るのですか?

(ホセ・ルイス・シルバ 元外国貿易・観光大臣)
まあ、いつも好機を失うことがペルーの特徴です。数年前のヤーコンと同じことが起こるのでしょう。ブームが起きて、中国人たちが主要な供給者だった。20年前のキャッツクローの時も同じ。ペルーが何でも輸出するのを認めたために、現在ペルーは主要な輸出国ではない。キャッツクローでもヤーコンでも、他の多くのペルー原産の遺伝資源に関してもね。


(ナレーター)
私たちがこんなにも誇る黄金の根の、悲しく腹立たしい現実。マカは活力、健康、精力、精神力を与えてくれるのに、国家はそれを守れていない。もしかすると、マカ自身だけが、それを手に持つ者がそれを守り、救う力を与えられるのかもしれません。


現地報告:バレリー・バスケス・デ・ベラスコ
編集:ミドワード・ベランド
撮影:ロベルト・オルティガス


15:54
(男性キャスター)
バレリー・バスケス・デ・ベラスコの素晴らしい報告でした。我が国のマカのことは本当に心配ですね。フニンには実際、地元の生産者がペルーで作るべき商品を作るためのマカがもうなくなってきています。違法に中国に持ち出すべきではありません。

(女性キャスター)
その通り。この中国人たちは全て買って違法に持ち出しています。禁止されているんですよ。このように種子を持ち出してはいけないんです。でも彼らは私たちの法律や国境を簡単にばかにするようですね。

(男性キャスター)
そう、ペルー国家は主張しなければならない。農業省、競争防衛知的財産権保護庁など、あらゆる機関が、マカにふりかかるこの重要な問題を調査するべきです。我々の最大の恵みのひとつであるマカが中国でどんなに欲しがられているかよくわかりましたが、正しい買い方をしてほしいものです。

翻訳:皆見まりこ


↑↑↑翻訳ここまで↑↑↑

※バイオパイラシーとは・・・
生物資源、遺伝資源をその保有国から勝手に持ち出し、利益を独占する行為。先住民の間で伝統的に伝えられてきた生物を利用するための知恵や知識なども含まれる。

日本でも、築地市場に中国人バイヤーがマグロを買付に来て、こぞって持って行っているそう。マカは野菜のマグロのようなものかもしれません。


ペルーの貴重な生物資源であるマカを海外に持ち出し、そこで生産することは、倫理的に考えても「?」ですし、結果的にマカそのものの品質を、下げてしまうことになりそうです。

品質のよいマカを、継続的に供給するために、ペルー現地の農場から適正な価格で、将来を見据えながら取り引きすることが、なにより大切だと考えました。